AV資料整理<カセットテープ>スマートファイリング編【収納する】

カセットテープの整理をする日に史料室訪問。土屋さんと森先生、安藤さんが迎えてくださいました。 スマファイの箱は薄くて軽い段ボールなので組み立ては簡単です。私にできるのは早くきれいに組み立てるコツを伝授する程度。リーダー役の土屋さんが実際にどの順番で収納するか決めている間に、森先生と安藤さんと私の3人で箱をサクサクと組み立てます。お二人ともすぐに慣れて手際が良いため楽しく組み立てて、みるみるうちに箱の山ができました。 リストの順に古い時代のテープから納めます。なるべく隙間を作らないように収納し、同じグループでも入りきらなかったら次の内箱に入れます。そしてポストイットにリストの番号や簡単なタイトルを書いて箱の上に貼りつけます。外箱も同様です。順番を変える、重複テープを省くなどは、土屋さんと相談して決めます。整理しながら「○○先生のお話があった!」「あの時こんなことあったんだね」といった話で盛り上がります。しかしカセットテープは紙文書と違ってケースに入っていて中を見られないためタイトルで判断するしかなく、作業の手が止まらず時間がかかりません。 カセットテープをビッシリ納めると内箱は約1.6㎏。外箱に5箱入れると8㎏で結構重くなりますが、中に内箱が詰まっているためしっかりして女性でも持ちやすいです。

ここでスマファイ・ポイント~ SP1:外箱を重ねて収納してコンパクト 棚に外箱8つを4列2段に並べて、見た目もすっきり。全部で15箱なので、現在4棚→2棚になり、2棚分のスペースができました。 SP2:スペーサーの活用 分類の関係でどうしても箱に隙間ができる場合そのままだとテープがカシャカシャ動いてしまう。そこで、長方形のスペーサーでコの字に折って詰めてみました。段ボール紙の端材で作れて隙間もピタッと詰められて無駄なくいい感じ。こういう隙間を詰めるのをスペーサーとかインナーといいます。

2回に分けて、大学史料室の大量のカセットテープの収納整理をご紹介しました。アーキビスト目線で所蔵するAV資料というアーカイブの整理をデザインし箱にファイリングすることを、スマートファイリング式で形にさせていただきましたが、これってリハウジングの一つのモデルといえるかも。スマファイの容器がうまくマッチしてうれしいです。AV資料の整理はスマファイにお任せください! 最後に、恵泉女学園大学は教育に園芸を取り入れられているとのことで、学園のキャンパスには季節のお花の庭があふれてとてもきれいなんです。卒業生でもある土屋さんが翻訳された本をご紹介しますね。とっても素敵なお庭の本です。→ジーキルの美しい庭-花の庭の色彩設計

AV資料整理<カセットテープ>スマートデザイン編【設計する】

世田谷の恵泉女学園史料室でカセットテープの整理の箱を製作しました。アーキビストとコンサバターの資料ファイリング・コラボです。2回に分けてご紹介します。

カセットテープは今や過去の遺物。再生機器がなければ聞くことができません。しかし大学アーカイブでは過去の行事や講演会、学長の話など録音されたものを多く持っておられます。まれにデジタル化して再録しているという話も聞きますが、大抵は段ボール箱や空き箱や紙袋にガサッと入っているのがほとんどです。以前吉川英治記念館のビデオテープの整理でカセットテープの箱も製作しましたが、今回はカセットテープだけの収納容器です。

担当者の土屋昌子さんは日本アーカイブズ学会のアーキビスト資格を持っておられる方で、大量にあるカセットテープを整理したいとご相談を受けました。段ボール箱やレトロなお菓子の缶などに納まったテープは、4棚分を占めていて結構なボリューム。

土屋さんの希望は、
・棚の奥行と幅を活かしてスペースを有効に使いたい。
・同じサイズの箱。コンパクトだが容量は多い箱。

Webshopの定型3タイプをベースにして棚に合わせたオーダーメードの箱をCADでデザイン設計しました。数パタンをプレゼンした結果、テープが約24本入る1列タイプの細長い内箱(外寸422x124x77㎜)と、内箱を5つ納める外箱(外寸440x405x130㎜)の2種類になりました。
並行して、土屋さんは古い箱や缶からテープを全部出してリストアップ。年代と内容でテープを分類して、必要な箱の概数を計算されました。 テープはなんと1,720本。内箱が75箱、外箱が15箱と決定‼‼ 実際の作業は後編で。

 

アーカイブのリハウジング

唐突ですが、アーカイブ資料のリハウジングってご存知ですか?私は昨年度知ったのですが、スマファイ・マインドにビビッときたので紹介します。

実は昨年度後半は国立公文書館で特定歴史公文書等の劣化状況等に係る調査研究というお仕事に取り組んでいたため、全然ブログにスマファイの近況をアップできませんでした。調査研究結果は館のHPに公開されました。調査の目的は資料の劣化破損の度合いを数値化することです。館として客観的な数値に基づいた脱酸や修復、代替化などの具体的な対策を計画、実践するというミッションの基礎データにするためです。

1)劣化資料→【脱酸】2)破損資料→【修復】3)劣化破損甚大・利用頻度が高い資料→【代替化】といった図式が予想されていましたが、実際の結果では、4)破損度は高くないけれども今のままではとても扱いにくい資料に対して、上記の3つの対策以前の処置として【リハウジング】という対策が浮上しました!

リハウジングという考え方は、今回の調査の現場主任者でアメリカの大学図書館のConservation Librarianをしている日沖和子さんが収蔵資料のコンディションからその有用性を強く感じて提言してくれたものなんです。
初めて聞く用語でしたが、欧米のライブラリーやアーカイブでRehousingといえば通じる基本的処置とのこと。簡単にいうと「資料の形態を変えずに、収納を改善して使いやすくし、破損や汚損などを取り除くこと」です。これなら無理なく取り入れられます。おかげで、調査報告書にもリハウジングを対策のひとつとして加えることができました。

p45 図表5-8より
p45 図表5-8より

ラボの図書室の本を調べてみたら1990年のThe American ArchivistのPreservation特集の本にRehousingについての言及がありました。記事にはArchival PreservationとしてPrevention(先行予防)の実践例としてRehousingが挙げられてます。ネット検索でもアーカイブ資料のリハウジング例はいくつもありました。 ちなみに日本語のリハウジングの検索結果は家のことばかりでした((+_+))

店長としては、リハウジングはスマファイと通じるものがあると感じています。スマファイは残したい資料を人が気持ちよ~く使えるように保存するのをサポートするファイリング用品なので、リハウジングの収納改善にお役に立てると思うからです。

公開されている調査報告書の中でリハウジングに言及しているページはp42,43,45,50,89,93ですので、探してみてください(^^)v →特定歴史公文書等の劣化状況等に係る調査研究業務報告書