アーカイブのリハウジングしました

スマファイ店長は昨年度は国立公文書館の委託事業でリハウジングの調査研究を行いました。以前リハウジングに関してブログに書きましたが、その後本格的にリハウジングを実施いたしました。(調査の受託者は紀伊國屋書店でTRCCはリハウジング担当のみです) 詳細はNAJのウェブに報告書が公開されましたのでそちらをご覧ください。一つの報告書に脱酸とリハウジングがあってリハウジングは後半です。
脱酸性化処理・リハウジングの試行実施を通じた調査研究業務 報告書

ここでは、報告書とは違った視点でリハウジングの概念や実践例を段階的にご紹介したいと思います。
♪リハウジング入門編 All about Rehousing♪
 ★リハウジングとは
何度も言いますが「資料の形態を変えずに収納を改善して使いやすくし、破損や汚損を増やさない予防処置」のことです。
1)収納を改善して使いやすくするとは、、、
・資料を積み重ねた排架を変える。適切な包材に収納する。
2)破損や汚損を増やさないとは、、、
・外側の汚れを除去する。ダメージを与える紐などを取り除く。

★リハウジングの対象
ということで対象になるのは、外側に塵や埃が付着していて汚らしく見える資料やグシャッと紐で縛られている資料、折りたたんだ大きな資料、分厚い資料、棚に積み重ねて排架されている資料などです。これらは一見するとひどく傷んでいるように見えるのですが、実は破損や劣化がひどくないことが多いのです。(平成25年度のNAJの劣化調査でわかりました)
塵がついているので触ると手が黒くなります。直接積み重ねてるので下の資料を取る時に紐が引っかかって破れそうになります。なので、このままでは使いにくいからリハウジングが必要になるのです。
こういう資料を抱えているところって多いのではないでしょうか。

★リハウジングの基本
塵を刷毛でクリーニングすればきれいになるし、紐を取り除いて包材を変えたり排架を変えれば安全に手に取ることができ、活用できます。
そんな簡単なこと?って思われるかもしれませんが、それができないものなのです。だからNAJはリハウジングを実施するにあたり試行的に調査研究をしておく必要があったと思います。
ということで、具体的な内容は♪リハウジング基礎編♪に~。実際に行ったリハウジングはとてもすっきりする楽しい作業でした。

★リハウジングの背景
平成25年度のNAJの劣化調査報告の中でリハウジングの必要性を提案させていただきました。
欧米ではアーカイブの基本的な作業として浸透しているリハウジングは日本でも全ての公文書館やアーカイブ機関で取り入れてほしいものです。ファイリングの考えと同じで、サッと取り出せないアーカイブは厄介者でしかありません。スマファイ店長としてはアーカイブのリハウジングの重要性をお伝えしていきます。

1990年春号のthe American ArchivistのSpecial Preservation Issueでは、リハウジングは予防の手段で、大量で多様なアーカイブ資料の保存管理における基本作業とありました。それより新しい本のPreservation and Conservation for Libraries and Archives(2005年)の3章にSimple Preservation Techniques : Rehousing library and archive materialsがあります。リハウジングという言葉の意味から具体的な手順(ドライクリーニングや包材の選び方など)について詳細に言及されています。リハウジングという用語は1990年代から使い始められ、その後北米やオーストラリアに定着して、古い箱やフォルダを取り替えることや最初に包材で包むことを指して使われるようになったそうです。

★おまけ 余談ですが手元にあるオランダの資料ではRehousingではなくRepackingという用語です。昨年ポーランドのアーカイブで働いていたお客様にNAJの調査やリハウジングの話をしたら「ああ、リパッキングね~」とおっしゃってたので、ヨーロッパではRepackingを同じ意味で使うようです。他のヨーロッパの国はどうなのか知りたいな~(?_?)

こどもの作品保存術!

このブログの「兄弟ブログ」のMass-Con Blog担当の児島です。久々の「脳のファイリングラボ Blog」登場でございますが、今回はスマファイの研究テーマのひとつであります「こどもアーカイブ」に関する事例紹介です。
Mass-Con Blogにて一昨年紹介しました記事《スマファイの応用編 - 大人の趣味にも対応!?》の第二弾報告となります。いまだにスマファイアイテムに加えず、実験使用してもらっております「スリムボックス」の使用事例ですが、前回の記事とは違うモニターさんから画像をご提供頂きました。
tki7_001tki7_002モデルはモニターさんのお子さまですが、かわいい小さな身体で、一生懸命、自分の作品を箱の中に入れようと格闘してくれております。
がんばって~と、つい応援したくなりますね。 f(^ ^)

こんな風に、丸めないで伸ばした状態のままフォルダーの中にしまって、ただフタをするだけ。たったこれだけのことで日々生まれる作品を長く残すことができます。なぜなら、こうしておけば埃も入らず、温度や湿度の変化も少なく、また紫外線にも当たりませんから。
こどもがこの習慣を身に付けたら、親の手も煩わせず、オートマティックに作品が残ることになりますね。手間も場所も取らずに楽ちんでございます。でも、そんなのちょっと理想的すぎますね~。こどもですから、余計なもの(お菓子とか虫とか!)も入れちゃうかもしれませんし、調子に乗って、箱に乗って潰しちゃうかもしれません。(- -)

まだ語彙が少なくて、自分の感じていることを表現することができない小さな子は、絵を描くことで精いっぱい自分を表現します。小学校にあがって勉強をして言葉を獲得していく過程で、次第にお絵かきの欲求も減っていくものなので、小さい子がお絵かきをたくさんするのも、ある一時期のことなのですが、この大事な成長の過程を忘れないようにするためには、その時の絵を残していくのが一番の方法だと思います。

子育ての日々はせわしなく、バタバタしながら、あっという間に過ぎて行ってしまうものです。そんな慌ただしさの中でも、こどもの作品が保管されていれば、作品と一緒にその時間の空気感や想いが保存できたりします。ずっと後になって見返すと、こどもの作品が鍵となって、その時の思い出が、ふわっと蘇ってくるものです。
こどもアーカイブは、そんな日常の「幸せな時間」を保存するのもひとつの目的です。保存のことを考えながらカスタマイズされたスマファイの素材は、普通の段ボールに比べて弱くなりにくいので箱の形を長く保ち、また箱の中の環境も良好に保ちます。なので、保管だけでなく保存でも、長く残したい、という期待に応えることができます。

tki7_003ちなみに「スリムボックス」ですが、他のスマファイ・アイテム同様、接着剤無しで組立てできるものですが、接着無しにこだわってしまったため、ちょっと組立てが面倒なものなってしまっております。そこらへんが商品化については躊躇しているところです。もう少し簡単に組み立てができるデザインを思いつき、形にできましたら、スマファイ・アイテムに加えようかと思っています。手前味噌ではございますが、ほんと、便利な箱でございます。

大量のDVDケースの収納

昨年度多かったのが、AV視聴覚資料用の容器の注文です。 AV資料は、VHSビデオテープ、カセットテープ、DVD/CDケースといった規格品なので、ファイリング 整理はしやすい対象物です。以前ご紹介した吉川英治記念館さまのVHSテープ恵泉女学園さまのカセットテープ のスマファイ事例もご覧いただいたようです。

今回はDVD/CDケースのファイリング整理の事例です。 お客様は神戸市の人と防災未来センターの震災資料室さま。担当者の吉原大志さまはVHSテープやカセットテープをスマファイ用品で整理して、使いやすさ、管理しやすさを実感した経験者。大量にあるDVD/CDケースも上手に整理したいと特注容器のご相談を受けました。DVD/CDケースの収納は、段ボール箱に詰めるとたくさん入り過ぎて重くなる、かとい って箱内にスペースを余らせるのはもったいない、重ねると中でガシ ャガシャ動いて整理しにくい、市販の容器は小さいなど、といったお悩みがあります(^^;) 吉原さまの「コンパクトにしたい」「資料群のまとまりは維持したい」というご要望を次のポイントで設計しました。

1)少量用と大量用の2サイズに絞る。2)収納棚の幅と奥行きを活かす。

→ スマファイの既成のDVD用サイコロ型ボックスとその3倍の48㎝の細長いボックスの2種類を製作しました。この長さは棚の奥行なので、棚に大が2個、小だと6個で上下に重ねられます。 以下は、吉原さまから送ってもらった写真で説明します。

細長いboxには10㎜厚のDVDケースが45枚収納できて4㎏程度になったそうです。整理した箱には目立つようにDVDの管理番号を貼って、探しやすく書架の間でも一人で出し入れできます。見た目もスマート&コンパクトで棚のスペースの無駄なくファイリングされているのがわかりますね。

吉原さまからは画像と一緒に「とってもすっきりしました~」とご報告いただきました。スマファイボックスの外観からでも中でDVDケースが小さく前へならえ~♪って整列している様子が目に浮かんで嬉しいです(^^)v

おかげさまで、DVDケースのボックスのアイテムが増えました。Webshopにも加えたいと思います。

〇スマファイ・年度明け宣言

4月に入り年度が新しくなりました。
秋から年度末にかけて、スマファイのブログは休眠していました。

春は資料整理の季節です♪   スマートファイリングの事例を紹介していきますのでよろしくお願いします。
昨年度スマファイの利用で「すっきりした」「資料が片付いてスペースができた」「長年の悩みだった資料整理ができて前に進める」といったお声をお聞きして、ますます使いやすいスマファイでお客様の資料整理のお手伝いをしたいと思っています。
スマファイは改善しながら成長します!